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空き家売却の費用はいくらかかる?手取り額を増やす方法を解説

相続した空き家をそのままにしているものの、売却するとなると費用がいくらかかるのか分からず、踏み出せない方は少なくありません。
仲介手数料や解体費用、リフォーム費用に加え、税金まで含めると、結局どれくらいの手取りになるのか不安を感じやすいものです。
しかし、空き家は放置していても固定資産税や維持管理費がかかり続けるため、早めに費用とリスクの全体像を把握することが大切です。
この記事では、空き家売却で発生する主な費用から、処分方法ごとの違い、税金のしくみまで、気になるポイントを分かりやすく整理します。
空き家の処分方法に悩んでいる方が、後悔のない判断をするための考え方を、一つずつ確認していきましょう。

空き家を売却すると結局いくら残る?費用の全体像

空き家を売却するときには、売却代金そのものだけでなく、そこから差し引かれる諸費用を正確に押さえておくことが大切です。
主な費用として、不動産会社に支払う仲介手数料、売買契約書に貼付する印紙税、境界が不明な場合の測量費、老朽化した建物を取り壊す解体費用などがあります。
さらに、傷みが大きい部分のリフォーム費用や、残置物の処分・引越し費用などが必要になるケースもあります。
こうした費用は物件の状態や契約内容によって大きく変動するため、事前に全体像を整理しておくことが重要です。

まず仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づき上限が定められており、売買価格が400万円を超える場合は「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた額が一般的な上限とされています。
また、売買契約書には印紙税がかかり、例えば契約金額が1,000万円超〜5,000万円以下の場合は、令和9年3月31日までの軽減措置により印紙税額は1万円となっています。
建物を取り壊す場合の解体費用は、木造住宅であれば1坪あたりおおむね3万円〜5万円前後が全国的な相場とされており、延床面積によって総額が決まります。
これらに加え、測量やリフォーム、残置物処分などを行うと、その分だけ売却代金から差し引かれる金額が増える点に注意が必要です。

売却後に実際に手元に残る金額は、「売却価格−売却に伴う諸費用−税金」という考え方で整理できます。
一方で、空き家をそのまま所有し続けると、固定資産税や都市計画税に加え、雨漏りや破損の補修、庭木や雑草の手入れ、防犯対策といった維持管理費が継続的にかかります。
特定空家等に認定されると、固定資産税の住宅用地特例が外れる場合もあり、税負担が大きくなるおそれもあります。
売却にかかる一時的な費用と、所有を続けることで将来にわたって発生する費用やリスクを比較し、どちらが自分にとって有利かを検討することが大切です。

空き家の処分方法に悩んでいる方は、まず「どの費用が、いつ、どのくらい必要になるのか」を整理するところから始めるとよいでしょう。
仲介手数料や印紙税のように制度で上限や金額が決まっているものもあれば、解体費用やリフォーム費用のように見積もりによって幅が出るものもあります。
また、空き家を放置した場合には、固定資産税や管理の手間に加え、台風や地震などで建物の一部が損壊し、近隣へ被害が及ぶといったリスクも考えられます。
最終的な手取り額だけでなく、「費用」と「将来のリスク」の両方を見渡して検討することが、後悔のない空き家売却につながります。

費用の種類 主な内容 注意したいポイント
仲介手数料 売買価格に応じた上限報酬 上限額と税込かの確認
契約関連費用 印紙税や司法書士報酬 契約金額や登記内容で変動
解体・改修費用 建物解体やリフォーム 構造や延床面積で大きく差
維持管理費 固定資産税や補修費 放置期間が長いほど増加

空き家の処分方法別に見る売却費用と向いているケース

空き家の主な処分方法には、建物を残したまま売却する方法、解体して更地として売却する方法、老朽化が進んだ建物は残しつつ土地活用を前提に売却する方法などがあります。
建物付きで売却する場合は解体費用が不要で、売却前の出費を抑えやすい一方、老朽化が進んでいると買主が見つかりにくいことがあります。
反対に、更地売却は買主側の自由度が高いため成約しやすい反面、解体費用として数十万円から数百万円程度を自己負担するのが一般的です。
このように、それぞれの方法には費用と売りやすさのバランスが異なるため、空き家の状態や資金状況に合わせて選ぶことが大切です。

空き家をそのまま売却する場合、主な費用は仲介手数料や契約書の印紙税、測量が必要な場合の測量費などであり、解体費用がかからない分、初期費用は比較的抑えられます。
一方で、解体して更地で売却する場合は、建物の構造や延べ床面積にもよりますが、木造一戸建てであればおおむね坪あたり数万円、合計で数十万円から百数十万円程度の解体費用が発生する例が多くなっています。
また、老朽化が進んでいる空き家では、解体時にアスベストや地中埋設物が見つかると追加費用が生じる可能性もあり、余裕を持った資金計画が必要です。

資金計画を立てるうえでは、処分方法ごとの費用がいつ発生するのかを把握しておくことが重要です。
一般に、仲介手数料は売買代金の受け取り時に支払うケースが多く、印紙税は売買契約書を作成する契約時に必要となります。
解体費用は、工事請負契約の締結時や工事完了時に支払いが必要となることが多いため、解体してから売却する場合は売却代金を受け取る前にまとまった支出が生じる点に注意が必要です。
そのため、空き家の状態や手元資金の状況を踏まえ、どのタイミングでどの費用を支払えるかを事前に整理しておくことが、無理のない処分方法を選ぶうえで役立ちます。

処分方法 主な費用負担 向いているケース
建物付き売却 仲介手数料・印紙税 初期費用を抑えたい場合
解体して更地売却 解体費用・付帯工事費 早期成約と活用重視の場合
土地活用前提の売却 必要に応じた改修費 立地を活かした活用重視

空き家売却でかかる税金はいくら?しくみと節税の基本

空き家を売却するときには、売却代金そのものに税金がかかるのではなく、「譲渡所得」に対して所得税と住民税が課税されます。
譲渡所得は、おおまかに「売却価格−取得費−譲渡費用」で計算されます。
税率は所有期間が5年を超えるかどうかで異なり、短期譲渡所得より長期譲渡所得の方が低い税率になります。
空き家を処分する際には、いくらで売るとどのくらい税金がかかるか、事前に概算しておくことが大切です。

譲渡所得にかかる所得税と住民税の税率は、所有期間が5年以下の場合と、5年超の場合で分かれます。
一般的な居住用不動産の長期譲渡所得では、所得税と住民税を合わせて約20%程度が目安とされています。
一方、5年以下の短期譲渡所得では、税率が約39%程度と高くなるため、同じ金額で売却しても手取り額に大きな差が生じます。
このため、売却前に所有期間を確認し、どちらの区分に当てはまるかを把握しておくことが重要です。

相続した空き家を売却する場合、「取得費」が分からないケースも多く、その際には概算取得費として売却価格の一定割合を取得費とみなす方法が用いられます。
また、空き家の譲渡については、一定の条件を満たせば譲渡所得から3,000万円を差し引くことができる特別控除の制度が設けられています。
この特別控除を利用できるかどうかで、最終的な税額が大きく変わる可能性があります。
したがって、売却の前に取得費と譲渡費用を整理し、適用できる税制優遇を確認しておくことが欠かせません。

項目 内容 空き家売却での注意点
譲渡所得の計算 売却価格から取得費と譲渡費用控除 取得費不明時は概算取得費検討
所有期間と税率 5年超で長期譲渡所得区分 売却時期で税負担大きく変動
3,000万円特別控除 一定要件の空き家売却対象 適用条件や期限事前確認必須

空き家売却にかかる税金は、売却の時期や所有期間、相続の有無などによって負担額が変わります。
とくに、特例の多くには適用期限や売却完了までの期限が定められており、年度末や相続開始から一定期間以内といった条件が設けられています。
空き家の処分方法に悩んでいる方ほど、先延ばしにすると税制優遇が使えないおそれがあることを理解しておく必要があります。
いつまでに売却するのかというスケジュール感を持ち、税金面も含めて計画的に進めることが大切です。

空き家の処分で後悔しないための費用シミュレーションと相談の重要性

空き家を売却する前には、まず相続登記が済んでいるかどうかを確認しておくことが大切です。
相続登記が未了のままでは、契約や決済が進められず、費用や時間のロスにつながります。
あわせて、建物の老朽化の程度や設備の不具合、雨漏りの有無などを整理し、必要に応じて耐震診断やインスペクションを検討すると、後のトラブル予防に役立ちます。
さらに、近隣の環境や騒音、日照なども把握し、類似物件の成約事例から想定売却価格の目安を持っておくことで、現実的な資金計画を立てやすくなります。

次に、空き家をそのまま売るのか、解体して更地として売るのか、最低限のリフォームを行って売るのかといった処分方法ごとに費用を比較することが重要です。
解体費用は建物の構造や延べ床面積によって変わり、一般的には数十万円から数百万円の幅があるため、複数の解体業者から見積書を取り、産業廃棄物の処分費も含めて確認する必要があります。
また、境界があいまいな土地では測量費がかかり、状況によっては隣地所有者との立会いが必要になる場合もあります。
水回りや内装のリフォームを行う場合も、工事内容によって費用が大きく変わるため、売却後にどの程度価格に反映されそうかを含めて検討することが大切です。

こうした費用を整理したうえで、売却益にかかる税金や、所有を続けた場合の固定資産税・維持管理費も踏まえると、自分に合った売却タイミングや処分方法が見えやすくなります。
例えば、将来の大規模修繕が必要になりそうな築年数であれば、その前に売却することで、想定外の出費を避けられる場合があります。
一方で、相続人の居住予定がある場合には、すぐに解体するのではなく、利用計画と費用のバランスを検討した方がよい場面もあります。
そのため、税金については税理士、登記や名義の問題については司法書士、不動産の査定や売却戦略については不動産会社といった形で、専門分野ごとに相談先を分けて活用しながら、総合的な判断を行うことが後悔を防ぐ近道です。

事前に整理する情報 想定される主な費用 相談先活用のポイント
相続登記の有無や名義人の状況 登記費用・相続関係書類の取得費 司法書士へ早期相談で手続き円滑
建物の老朽化の程度や設備不具合 解体費用・リフォーム工事費 複数業者の見積比較で費用把握
土地の境界状況と近隣との関係 測量費・境界標設置や立会い費 測量士や専門家同席で紛争回避

まとめ

空き家売却の費用は「いくらかかるか」だけでなく「最終的にいくら手元に残るか」を見ることが重要です。
仲介手数料や解体費用、税金まで含めて整理すれば、放置した場合の固定資産税や管理コストとの比較もしやすくなります。
また、そのまま売るのか、更地にするのかなど処分方法によって、必要な費用と受け取れる金額は大きく変わります。
当社では、空き家の状態や相続状況を丁寧に確認し、費用シミュレーションから税金の基本までわかりやすくご説明します。
「費用がいくらか分からず動けない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

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西脇 潤

資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、ファイナンシャルプランニング技能検定2級

お客様に安心していただけるよう、日々丁寧な対応を心がけています。小さなことでも相談しやすい存在でありたいと考えています。

西脇 潤が書いた記事

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